ARTISTS
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うつゆみこ
Yumiko Utsu
はこぶねのそと
OUT of ARK

2006-2018
 
うつゆみこは、“少々毒のあるユーモア”というスパイスを効かせながら、絵本や布の上で野菜、昆虫、魚、玩具などさまざまなものを組み合わせ、まるで写真の中の創造主のように摩訶不思議な世界を作り上げます。彼女の手にかかると、エリンギは牧歌的な田舎で暮らす大家族になり、パイナップルはトロピカルなジャングルに生息する鳥の群れに変わり、雄大なランドスケープに囲まれたロマネスコの山では老若男女がハイキングを楽しむ……といった、思いもつかないようなシーンが繰り広げられます。「キモ可愛い(気持ち悪くて可愛い)」絶妙な仕上がりは、常に子供の遊び心を忘れないうつの真骨頂といえるでしょう。また、どこにでもある素材を使いながらも決してチープにならないクオリティの高さ、イメージの強さも、うつの作品をアートへと昇華する重要なファクターです。
 
視覚以外の感覚をも刺激する作品の人気は国内だけに留まらず、2008年には海外進出も果たしました。フランス、イギリス、中国、韓国などで積極的に作品を発表し、現代写真、そしてシュルリアリズムの文脈において高い評価を得ています。
うつゆみこ
1978年、東京都生まれ。2001年に早稲田大学第一文学部を中退し、翌年、東京写真学園写真の学校を修了。これまでに『はこぶねのそと』『うつつのゆめ』などの写真集も刊行しています。