ARTISTS
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チャド・ムーア
Chad Moore
A New Name For Everything
2009-2018

どんな時代にも、若者たちの生きる今、その瞬間を捉えた名作は生まれてきました。ニューヨークを拠点に活動するチャド・ムーアもまた、自らの身近な友人たち、その友情や愛情に溢れる日常とユースカルチャーを、美しい光と繊細かつリリカルな感性で捉え、同世代の観客から絶大な人気を誇る気鋭の写真家のひとりです。

部屋の中、ストリートやクラブ、時に自然の中で仲間や恋人と過ごす若者たちの日々を捉えた写真には、その時しかない特別な時間、束の間許された自由、若さの持つ独特のきらめきが息づいています。誰もが通る喜びと不安の入り交じった時代。振り返ると、ほんの一瞬の出来事だったようにも思える人生で最も美しい時期。瞬間を閉じ込める写真の力がストレートに発揮されたスナップには、感光で生まれた独特の色が時折ファンタジックでメランコリックな要素を加え、現実と夢と理想の間を行ったり来たりする浮遊感が漂います。

アメリカ製のヴィンテージのスクールバスの中で鑑賞という作品の魅力を引き出す展示で、その世界観に浸ってください。
チャド・ムーア
アメリカ、フロリダ生まれ。BMXのプロライダーから転身し、ライアン・マッギンレーの下でアシスタントを務め、ニューヨークのダウンタウンアートの次世代を担う存在として、若い世代を中心に人気を誇る写真家です。現在はファッションなどの分野で活躍。最新写真集に『Bridge of Sighs』(oodee)があります。