ARTISTS
07
清水はるみ
Harumi Shimizu
Open Fruit is God
2014-2018
 
アイスランドの自然を撮っている中で、サブカット的に撮った写真がきっかけで生まれたこのシリーズでは、「Open Fruit is God」というナンセンスなタイトルと同様に、写真の意味やテーマは意図的に排除されています。作品の核を「自然」そのものにしながらも、リアリティが希薄でクリーンなイメージを作り出しています。1989年生まれの清水は、物心がついたときからすでにインターネットや携帯電話が存在し、写真イメージは世の中に氾濫し、誰もがリアルにもバーチャルにも「つながる」ことが当たり前な世代。その「つながり」からあえて距離を置こうとするがゆえに、彼女の写真は、浮遊感のあるシュールな光景となって現れるのです。
 
「Open」「Fruit」「is」「God」とただ別々の単語をランダムに組み合わせるように、バラバラの写真を脈絡のないまま並べるゲームのような行為。それは現実逃避なのでしょうか。それとも現実を斜に構えて笑いながら見つめているのでしょうか。どこにでもありそうで、どこにもない場所を探し求める清水が撮るランドスケープは、現代社会が生み出したひとつのユートピアかもしれません。
清水はるみ
1989年生まれ。10代の終わりから独学で写真を学び始め、お茶の水女子大学卒業後、広告中心の写真事務所のアシスタントをしながら、旅先で写真を撮るようになりました。現在も旅を繰り返しながら作品を制作しています。