森山大道
「光と影」(1982)

森山大道「光と影」(1982)

PHOTO KOMOROの玄関口となる小諸駅で私たちを待ち受けるのは、日本が誇る写真家、森山大道の代表作のひとつ「光と影」からの3点の作品です。荒い粒子の力強いスナップは臨場感にあふれ、一瞬にして観る者をその時空間に引きずり込みます。
森山はデビュー間もなく、それまでの写真の既成概念を覆す新しいスタイルで世界に衝撃を与え、写真史にその名を刻みました。毎日のようにカメラを持っては街を徘徊し、スナップを撮り続ける森山のスタイルは、デビューしてから今日まで一貫して変わることなく時代を超越しています。83歳になる今も精力的に作品制作を続け、その存在は今なお、日本のみならず世界の写真界に多大な影響力を及ぼし続けています。熱狂的なファンに支持される「日本写真のレジェンド」と言っていいでしょう。
1972年、写真集「写真よさようなら」を発表後、しばらくして森山は長いスランプの時代に入ります。しかし、どん底の日々から森山を再び奮い立たせたのも写真でした。
1981年、何気なくシャッターを切った木蓮の一枚の写真から再び旺盛に撮り始め、「光と影」のシリーズヘと発展しました。
それらは、今も新鮮な輝きを放ち、PHOTOKOMORO の始まりにふさわしい作品です。

森山大道「光と影」(1982)

森山大道「光と影」(1982)

©Daido Moriyama Photo Foundation, Courtesy Akio Nagasawa Gallery, Tokyo

Profile

森山大道

1938年大阪府出身。
1968年の「にっぽん劇場写真帖」で評価を築き、雑誌「プロヴォーグ」への参加で注目を浴びた。
1972年の「写真よさようなら」は、日本の写真史に足跡を残した名作として、地位を確立。国内外での評価が高く、世界各国で個展を開催。近年では。2019年にハッセルブラッド財団国際写真賞を受賞した。

AREA展示エリア

小諸駅舎

住所:長野県小諸市相生町1-1
展示時間:06:30~19:30