小池健輔
「One of them」(2019)
「No More No Less」(2020)
「Unrest」(2021)

小池健輔「One of them」(2019)「No More No Less」(2020)「Unrest」(2021)

顕微鏡を覗いみてください。
中に見えるのは、イタリア・ヴェネツィア在住のアーティスト、小池健輔が手がけた作品です。顔が9分割された写真、目が泳いでいるように見える写真、万華鏡のように動く写真。いずれも仕掛けは他愛ないものですが、私たちの予想を超えたユーモアとウィットにあふれ、思わずクスッと笑ってしまいますね。
元の素材に使われているのは、「ファウンドフォト」と呼ばれる蚤の市などで見つけたヴィンテージのポストカード。一部をカッターで切り抜き、再びつなぎ合わせ、時に動きを与えます。元の持ち主の手を離れて埋もれてしまった写真に、アーティストが再び息を吹きかけることにより、全く新しいイメージヘと生まれ変わっていく。写真を長い間観察することによって生まれるインスピレーションを利用して、物語を頭の中で膨らませて行くといいます。私たちの想像力はこの違和感に刺激され、まるでタイムスリップをするかのような不思議な感覚へと誘われるでしょう。
懐古園内酔月橋の展示と合わせてお楽しみください。

小池健輔「One of them」(2019)「No More No Less」(2020)「Unrest」(2021)

小池健輔「One of them」(2019)「No More No Less」(2020)「Unrest」(2021)

Profile

小池健輔

1980年、名古屋生まれ。
人間の想像力や知覚をテーマに、ヴィンテージ写真を使ったコラージュ作品を制作している。活動拠点はイタリア。
近年の主な展示に「Hi Jane」(IMA gallery、東京)や、イギリスの写真祭FORMATにて個展「Happy Ending」などがある。

AREA展示エリア

旧吉池歯科

住所:長野県小諸市大手2-3-4
展示時間:10:00~17:00