小池健輔
「Boat」(2018)

小池健輔「Boat」(2018)

ボートの上で肩寄せ、愛を囁く恋人たち。 おやおや、大丈夫でしょうか。 足元には水が溢れ出しています。このユーモアたっぷり、ほんの少しの皮肉を含んだ作品を作ったのは小池健輔。 彼は自らを「錬金術師のよう」と評します。 なぜなら、古い写真に自ら手を加えることで、まるでマジックのようにまったく新しいイメージを生み出してしまうからです。
素材は、蚤の市などで売られているヴィンテージのポストカードや雑誌、広告などのありふれた写真。これらのファウンドフォトと呼ばれる写真をカッターで切ってイメ ージを操作することで、元々の文脈をがらりと変えてしまいます。 そうして、私たちの既成概念は見事に覆されるのです。
16歳でイタリア・ヴェネツィアに渡り、以来ヨーロッパを拠点に活躍。現在ではSNSで30万人以上ものフォロワーを持つ人気アーティストとして、ハイブランドからの支持も集めています。 ちょっとレトロな独特の世界観は、一度見たら癖になること間違いなし。 イメージの再構築が巧妙に仕掛けられた世界に入り込んでみてはいかがでしょう。

Profile

小池健輔

1980年、名古屋生まれ
人間の想像力や知覚をテーマに、ヴィンテージ写真を使ったコラージュ作品を制作している。 活動拠点はイタリア。近年の主な展示に「Hi」ane」 (IMA gallery、東京)や、イギリスの写真祭FORMATでの個展「Happy Ending」などがある。

AREA展示エリア

小諸城址懐古園 酔月橋

住所:長野県小諸市丁221-2
展示時間:09:00~17:00
※散策券の購入が必要です